実は100Vコンセントを200Vに替えるのは意外と簡単な作業で変更できてしまいます。
基本的には200Vが必要な状況ってエアコンだと思いますが、エアコンの配線は元々単独回路で配線されているはずです。
配線のやり直しが必要ないので工事は簡単です。
電気工事士を持っている方はDIYで頑張ってみましょう!
我が家の場合は、20畳用のエアコンを取り付けしようとしたら、エアコンは200v。コンセントが100vだったので、コンセントを200vに変更することにしました。
100Vから200Vへの変換工事の詳細をご紹介はしていますが、この工事には電気工事士免許が必要です。
電気工事士を持ってない方は、電気工事士免許を取得してみましょう!
エアコンのコンセントが単独配線で来てるかどうかを調べる
家の分電盤を見てみましょう!
分電盤は洗面所にあることが多いです。
まずは引き込みが単相三線か確認。単相二線だと200vは取り出せないので、諦めるか東京電力に依頼しましょう。
一番大きいブレーカーに、3本入って3本出てれば単相三線。
もしくは外についてる電力メーターに「単3」と書いてあります。赤い表示のところ。
小ブレーカー毎に名称が書いてあったら、「リビング・エアコン」とか書いてあるのが対象のブレーカーです。
我が家は名称が何も書いてなかったので、一個ずつブレーカーを落として、何処のコンセントが落ちたか見に行くというしんどい調査をしました。
最近の家は基本的にエアコンは単独の配線で来ていると考えて間違いないですが、築古だと一緒の場合もあるので確実に調べましょう!
我が家は築25年ですが単独回路でした。
配線の太さの確認
通常は100vのエアコン用の配線は2.0mmのVVF線を使用されているかと思います。
1.6mmの電線が使用されている場合、電線の許容電流を超えてしまう恐れがあるので、配線のひき直しを検討しましょう。
2.0mmの許容電流は23アンペア
2.0mmの配線であれば、電力が跳ね上がった場合でも20アンペアブレーカーが落ちてくれるので電線に許容電流以上の電気が流れないわけです。
ちなみにIHコンロは30アンペアコンセントなので、2.6mmの配線が必要です。
ブレーカーが分かったら
工事したいコンセントのブレーカーを見つけたら、そのブレーカー以外を全部落とします。(主幹ブレーカーは生かすよ)
その状態で、エアコンのコンセント以外のコンセント、照明に電気が来てないかを調査。
コンセント型の照明とかを持って家中のコンセントに差しまくり。
外に付いてるコンセント、給湯器もチェック。
エアコンコンセント以外に電気が来てないのが分かったら調査終了!
電気が来ている場所があったら単独の配線ではないのでそのコンセントも一緒に200Vになってしまいます。その場合は業者さんに頼んで一本単独で配線してもらいましょう。
100v→200v工事に必要な道具
準備するもの
・200vコンセント
·コンセントプレート
・200v用ブレーカー(100v200v兼用のでよい)
・アース線
・テスター(電圧測るやつ)
安定のHIOKIはオススメ。計測機器の超一流メーカー。
・プラマイドライバー
100v→200v工事の手順
- 主幹ブレーカーを落とす。
- 既存のコンセントを外す。
- 200vコンセントを付ける。
- 既存のブレーカーを外す。
- 200vブレーカーを付ける。
- 主幹ブレーカーを入れる。
- テスターで電圧を測る。
- コンセントカバーを付ける。
- エアコンを買う。高い。死ぬ。
- 涼しい。
ざっくりとこんな流れ。
それでは一個ずつ説明して行きます。
主幹ブレーカーを落とす
一番左の40Aと表示のある、おっきいブレーカーを落とす。
それで家の電気が全部落ちます。テスターで電気がちゃんと遮断されているか調べましょう。
コンセントにテスターの赤黒を差して、0が出ればOK。
左から2番目の漏電遮断器でも全ての電気が落ちます。せっかくなので、漏電遮断器の「テストボタン」をペン先などで押してみましょう。
バコンとブレーカーが上がります。
どちらで遮断した方が良いかと言えば、安全の為両方落とすのが一番です。
既存のコンセントを外す
写真のように穴にマイナスドライバーを差すと線が抜ける仕組み。
200vコンセントを付ける
100vコンセントは極性を考えて白線をWマークが付いてる側に配線しますが、200vコンセントは極性関係ないので、白黒の線はどっちにいれても大丈夫。
アース線も差してちゃんとアースとらないと違法。僕はコンセントにアース付けるのが難しかったので、室外機でアースをとりました。
(後日コンセントにアース線を引きました)
白線をアースとして使ってます。(エアコン設置のオジサンがサービスでやってくれた。ほんとは緑線を使うべき)
コンセントのアースの接地でも、室外機からでも、電気的には同じ構造と考えられるので問題ありませんが、ちゃんとコンセントに取り付けられるのがベスト。
メーカーサイトでも、室外機か室内機どちらか一方でアースを取るよう解説しています。
コンセント用のアースを庭から引込み
室外機でアースをとった状態では、コンセント単体で考えるとやはり不健全なので、外壁を通してアース線を作りました。
アースを後から作るには、分電盤から配線するか、庭にアース棒を埋めて室内に引き込む作業が必要です。
DIYは結構大変。
コンセントの後ろが外壁の場合は、アース線が通る穴を開けて、庭にアース棒を埋めて接続すると健全なコンセントが作れます。
今回はこちらの方法でアースを作りました。
外壁への穴あけ
コンセントの開口部分から外壁へ穴開けします。
通常のドリルだと届かないので、ロングタイプのドリルを使用。
アース線の通線
開けた穴へズボリ。
無事外側へ抜けました。
3.5mmのドリルで開けた穴は1.6mmのアース線がピッタリです。
(D種接地には1.6mm以上の太さのアースが必要です。)
パナソニックの防雨カバーで処理しました。
ビスで打つだけで壁と密着するので便利でカッコいい。
末端はアース棒と接続して埋めました。
写真の状態から更に20cm程押し込んで埋め戻し。
ちなみに、一般家庭でのアースはD種接地ですが、PF管は必要ありません。
裸だとダサいし子供も小さいのでPF管にしています。
外壁の処理はこちらもご参考下さい。
コンセントボックスの取付
挟み込み式で固定していたので、後付出来るコンセントボックスを取付。
コンセントへアース線を挿込
室外機でもアースは取れますが、コンセントのアース口にアース線を接続しましょう。
DIYで接地棒(アース棒)の埋設。分電盤に取り込む為のアース線を設置しました。
200v電源はアースがないと危険なので、事前にエアコン業者に室外機のアースを依頼するか、別途分電盤や付近のアース付コンセントからアース線を引く工事が必要になります。
既存のブレーカーを外す
うちの場合は、既存のブレーカーが100/200v兼用のものだったので、いじって切り換えただけですが、交換のときはプラスドライバーで簡単に外せます。
写真左下が切り換えたブレーカーです。元は左側の白い四角、中央の波打ってるバーにネジ止めしてあったピンを取り外して、ピンをひっくり返し、右の四角、奥のバーに付けてネジで閉めます。
同じピンの表裏をひっくり返すことで100Vと200Vの切り替えが出来るということです。
説明がわかりづらいかもしれませんが、実際に触ってみると分かると思います。
何をやってるかというと、
手書きですが、単相三線の簡単な図です。真ん中の波打ってるバーが0Vなので、0Vと+100Vから電気を取っていたものを、-100Vと+100Vから電気を取る為に、上下に接続するように付け直してます。
200v用のブレーカーを取り付け
100/200V兼用ではない場合は100V専用ブレーカーを200V用ブレーカーと入れ換えましょう。
ネジで取り付けるだけ。
補足:コンパクトブレーカーSH型の場合の切り替え
上記はHB型と呼ばれる中古住宅に見られる旧型の安全ブレーカーです。
まだまだ購入可能ですが、今はSH型と呼ばれるコンパクトブレーカーが主流です。
家が新しい方はこちらでしょう。
こちらの電圧の切り替えはもっと楽ちんです。
ボタンで一発。
ブレーカーを引っこ抜いてボタンを押して差し込めば切り替え完了です。
主幹ブレーカーを入れる
入れる。
テスターで電圧を測る
こんな感じ。テスターの真ん中の切り替えを交流に合わせてコンセントに針を挿し込みます。
200~210vの値が出たら成功!
エアコンを買う
高い。死ぬ。
エアコンの取り付けは真空ポンプという冷媒配管内を真空に保つためのちょっとややこしい作業があるので、業者さんの取付がオススメ。
エアコン涼しい
すごく涼しい。
ちなみにエアコンでの暖房は部屋が絶対に乾燥してしまいます。暖房の場合はガスファンヒーター等の方が快適な空気環境になります。詳細は下の記事をご覧下さい。
200Vのエアコンは電気代は高いのか
200Vになったら電気代も2倍になるのかしら。
なんて心配になる方もいるかもしれません。
結論から申し上げますと、ほとんど変わりません。
電気代は消費電力で算出されますが、消費電力とは
であらわされます。
ここで、消費電力とはエネルギーと考えて頂きたいのですが、『部屋を24度の快適な空調にする。』という結果が一緒であれば、エネルギー保存の法則により、消費電力は一緒です。
同じ電力を使用するのであれば、電圧が2倍となっても、電流が1/2倍になる為、消費電力は変化無し。とも言えます。
しかしながら、200Vのエアコンの方が電力の制御に幅があり、部屋をずっと早く冷やす事が出来るという部分では、冷えるスピードが早い分多少使用電力は増えてしまいますね。
電気代が気になるようでしたら電力会社の切り替えもオススメです。
切り替えには解約の手続きは必要なく、新しい電力会社に申込みをすれば以前の電力会社は自動的に解約されるので思ったより手間がかかりません。
基本料金無料。かつ楽天ポイントが非常に貯まりやすい楽天でんきは東京電力よりは必ず安くなります。
ENEOSでんきと比較すると、月間298kw以下であれば楽天でんきの方がお得です。
エアコンの選び方
エアコンの選定って結構悩みますよね。
家の造りが木造とRC造とで買うエアコンの能力が違うから。
僕は三菱重工のビーバーエアコンSTシリーズ、冷房時15~23畳/暖房時15~18畳対応のエアコンを買いました。
15~23畳の数字の小さい15畳が木造用で、大きい23畳がRC造って意味。家の断熱能力で変わるってことですね。
うちは木造18畳ですが、設定温度通りに空調してくれてます。
この大きさにしては安かった。工事費込みで15万位。
外気からの影響を遮断するとエアコンの電気代は押さえられます。
窓交換無しで断熱できるブラインドは手軽に取り付け出来るのでオススメです。
断熱ブラインドを付けてみたら省エネ効果が抜群!省エネの効果と取り付け方法
まとめ
200v電源を作るのは思ったより簡単なので、自分でやるとかなりの節約になると思います。
ただし、今回紹介した工事は電気工事士免状を持ってないと出来ない工事なので要注意です!
持ってない方は年二回試験があるので頑張って取得しましょう。
電気工事士資格があれば家のDIYが楽しくなる!2種電工の合格のコツとは。
以上、『エアコン用コンセントをDIYで100vから200vにする方法の紹介。配線はそのままで変換できます!。』でした。