木のまな板というと、包丁の刃の当たりが柔らかく、使い心地がよいのが特徴ですが、もっと声高に言うべき特徴がもう一つあります。
それは何回でも削り直して新品のように再生できることです。
プラスチック系のまな板だと、カビが生えたら交換しかありませんが、木のまな板はしっかりしたものを購入すれば、手入れをしながら十年単位で使い続けられます。
昔ながらの道具の良きところですね。
ということで、我が家のまな板の再生の様子をご紹介します。
2年程手入れをしてない我が家のまな板
写真をお出しするのもお恥ずかしい程の黒ずみとカビで汚れた我が家のまな板。
ひのきのまな板です。
双子育児中であまりに時間がなく、手入れを怠っておりましたが、こんな状態のまな板でも30分で新品同様に甦ります。
まな板のサイドをカット
木目の方向的に、両端は水分を含みやすく、カビが生えやすいので、ここは電ノコでカットします。
電ノコ持ってなければ普通のノコギリで。
電ノコは早いですが、うるさいので近所迷惑でもあります。
汚れた部分が切り落とせました。
まな板表面をカンナで削る
表面はカンナで削っていきます。
毎日包丁の刃が当たっているので、それなりに深くまで削らなければ、汚れた部分が残ってしまいます。
これをヤスリで削るのは相当な作業が必要なので、カンナで削りましょう。
こちらのカンナは購入画面で刃の調整方法が詳細に解説されているのでとても親切です。
カンナはホームセンターなどで2000円程度。
まな板を買い直すよりはカンナを一台買ってしまえば何度でも削り直しが出来ますね。
ご紹介した角利のカンナは職人さんも使う定番のカンナですが、非常に作りが良く、安物のカンナより圧倒的にキレイに仕上がりました。
刃幅は50〜60mmが使いやすいです。
左側が削った部分。
表面を削るだけで、10年近く使っているまな板でも美しい木目が顔を出します。
まな板表面を全て削った結果
美しい。まるで新品のまな板です。素敵。
削った木くずは結構な量になりました。
カンナ掛けの防水効果
カンナ仕上げとヤスリ仕上げ。
一見仕上がりに大差は無いように思えますが、実は撥水性に大きな差が出ます。
木の繊維がキレイに残るカンナ掛けは撥水性が高い状態になり、水が浸水しにくい状態になります。
つまり、カンナ掛けで仕上げたまな板は雑菌が繁殖しにくいわけです。
カンナ掛けは中々プロのように上手くはいきませんが、まな板で雑菌を繁殖させないためにも利に叶った手入れ方法なのです。
とはいえ、まな板だけのためにカンナを買うのはハードルが高いかもしれません。
ヤスリタイプの専用のまな板削りもあります。
使ったことがないので使用感は分かりませんが、レビューでは非常に好評のようです。
まな板を長くキレイに使うには
大切なまな板を長持ちさせるための注意点をご紹介します。
- 使用前に濡らす。
- 使用後はタワシで洗う。
- 洗ったらすぐに拭いて乾燥させる。
食材を載せる前に濡らすことで、食材の臭い移りを防ぐ事ができます。
雑菌の栄養となるものは残さない。
カビの原因となる水分は早めに拭き取りましょう。
拭き取り後の乾燥時でも、なるべく接地部分が少なくなるように乾かすとカビが生えづらいです。
おすすめのまな板
今回ご紹介したように、しっかりとした木製のまな板であれば、何度も削って何十年に渡って使い続けられます。
まな板を選ぶ時は長期的な目線で、多少高価であっても使いやすく、厚さが十分にあり何度も削り直しが出来るものを購入することをオススメします。
イチョウのまな板
最高級を目指してしまうと上を見ればキリがありませんが、一般的に手に入りやすい高級まな板として、イチョウのまな板が有名です。
刃の当たりがよく、イチョウの木は油分が多いため水切れがよいのが特徴です。
まな板へ愛情を
まな板がないと料理は出来ません。
生活必需品だからこそ、愛情をもって、使う度にちょっとした喜びを感じるものを使いましょう。
そして、適度にお手入れを。
表面をカンナで削って新品のような見栄えになると、嬉しくなって料理に気合いが入ります。
そして、たまに家のまな板を削ってあげることは、奥さん孝行にもなることでしょう。
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以上、『木のまな板は削り直したらまるで新品。まな板をDIYで削り直すやり方とは?』でした。