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建築設備士に独学で合格するまで

憧れの建築設備士。
いつか一級建築士になりたいという野望もあり、建築士の受験資格になる建築設備士を2020から受験を始め、2024年にようやく合格出来ました。

5年間という長い戦いになりましたが、試験の難易度が高すぎるというよりも、試験情報の少なさ、出題傾向の把握不足、自分のやる気不足が原因で長期の戦いになったように思います。

建築士と同様に資格学校に通って勉強して取得するのが一般的でもある試験ですが、頑張れば独学でも取得できます。
資格学校は非常に高額ですからね。

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建築設備士の試験内容

1次試験

例年6月下旬

70%の正答で合格。一般的には60%が合格基準の試験が多いので高めの基準です。

建築一般知識、法規、建築設備の分野でマークシート式試験
法規は法令集持込可。

2次試験

例年8月下旬

建築設備基本計画、建築設備基本設計製図

•11題程度の建築設備に関する記述問題
•設備容量等の表の穴埋め
•選択分野の計算問題2題
•4つの製図問題

製図の一つは空調•衛生•電気から選択。
穴埋めした表を基に製図していきます。
自分は電気を選択しました。

私の5年間の奮闘履歴

•1年目
1次試験不合格

法規は法令集が持込可だったので見ながら解こうと思ったら全然解けなかった。
法令集にインデックスすら付けていなかった。

•2年目
1次試験合格
2次試験不合格

1次試験は法令分野も過去問でしっかり対策。
合格基準は70%の正答なので結構しんどいですが、過去問5年分くらいを3周以上解けば大丈夫かと思います。
法令集もしっかりインデックスを付けて検索しやすく準備しました。

2次試験を解き終わったあとは、「解けなかった問題もあったけれども8割は出来たな。やったぜ。」と思っていたのですが、不合格のランクC。
2次試験はABCDのランク分けがされて、Aのみ合格。Cということはまあまあ出来ていないということであります。

今思えば過去問の答え覚えて図面に合わせて書き込んだだけで、問題文をしっかり読み込んで理解して解いた感じではなかったと思うので、勉強不足でした。

•3年目
1次試験免除
2次試験不合格
電験2種と同時受験という無茶なことをしてしまった。
電験2種の1次試験の翌日建築設備士2次試験という過酷過ぎる日程。
試験中辛くて涙が出そうになってしまった。
電験2種は4科目合格だが建築設備士は不合格。
しかしながら、試験後は「結構出来たなおい。8割5分いけた。これで落ちるなら一生合格なんて出来やしねえぜ。合格間違いなし。」とか思っていて、不合格のランクB。
何かがおかしい。

•4年目
電験2種の2次試験集中のため未受験。
電験2種は落ちた。

•5年目
またも電験2種と併願。
今回は電験の翌週に建築設備士なのでいけるはず。

と、主を建築設備士に集中することに決め、1次試験の免除も最終年なので頑張りました。
無事ランクAで合格。
電験は3科目合格なのでまた来年。

建築設備士に合格のための勉強方法

1次試験

過去問5年分を3周くらいやる。


3か月程度は必要かと思います。

2次試験のために講習会テキストを手に入れる

この試験は過去問の正式解答が公表されない。ふざけている。

ですが、日本設備設計事務所協会連合会主催で試験対策の講習会が開催されるので、参加しなければ合格は難しいかも。
1次試験が終わると席がすぐ埋まるので急いで申し込む必要があるが、25000円と結構高い。

自分は講習会のテキストを購入するだけにしました。
講習嫌いなので。
建築設備士 講習会テキスト
過去問の解説などあるが、整理されてなく読みづらい。
でもこれで勉強するしかない。

参考になるWEBサイト

そして、最終年に発見した「三方よし!」さんのサイト。
令和2年からの模範解答を記載してくれていて、覚えるべき項目を整理してくれています。
製図したあとの答え合わせはこちらのサイトで行っていました。

こちらのサイトのおかげで合格したといっても過言ではありません。

三方よし!
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学習の進め方

•記述11題向けの問題と解答を過去問から整理してワードで一覧を作成し、毎日電車で読む。
•毎日一図面製図する。
•計算問題は1日2問
を2ヶ月ほど続けました。

特に製図は、分かっていたつもりでいたけど分かってない部分が何度も描くことで浮き彫りになっていきます。

2次試験はどれくらい解ければいいのか

2次試験は2回落ちてますが、どちらも8割くらい解けたつもりでした。

合格した3回目は、空調の製図でリバースリターン方式を無視して製図してしまったという部分以外は誤りは思いつかないので、2次試験はほぼ満点を目指すくらいの気持ちで挑んだ方が良いと思います。

合格基準が『ランクAを取ること』のみなので、上位40%前後で切るのか分かりませんが、一級建築士が設備設計一級建築士になるために受験される方もいる試験でもあるので、受験者のレベルが高く、思った以上に難易度は高いです。

試験での心構え

•記述問題で空欄を作らないこと。
•問題文をしっかり読むこと。
•猛烈に急いで解くこと。

5.5時間の長時間の試験ですが、全く時間に余裕がありません。
「あれ?ここはどう計算するんだっけ?」みたいな状態だと時間切れになります。

問題を読んだら機械的にペンを動かし続けられるような状態で挑むと、20分くらい見直しの時間が作れるでしょう。

試験へ向けて準備するもの

•過去問集


•法令集

•製図用シャープペン 0.5mm 0.7mm


衛生図面で排水管と給水管を書き分けるときに0.7mmもあると嬉しい。
•製図用消しゴム

•テンプレート

テンプレートは指定があるので、建築士試験用に作られたものが必要です。
•三角スケール

他にも三角定規や字消板などあってもいいですが、自分の場合は時間短縮のため全部テンプレートだけで線を引きました。
一応フリーハンドも可なので、完璧な平行線を引く必要もありません。

2次試験でどんな製図を描くのか

せっかくなので練習で書いた図面を載せておきます。
•単線結線図
単線結線図 建築設備士
電気分野は単線結線図。
変圧器容量や発電機容量なども問題の条件から計算します。
空調と衛生は系統図。
•空調図面
空調図面 建築設備士
AHUかFCUのどちらかのパターンで出題。
•衛生図面
衛生図面 建築設備士
浴場かトイレかキッチンで出題。
•照明と防災設備
照明と防災設備 建築設備士
毎年大きく変わらないが、照明器具数や感知器の種別が変動。
非常照明をキッチリ理解するのに時間がかかりました。

見て分かると思いますが、製図はめちゃんこ難しいということはありません。
が、キッチリ理解して間違えなく描くことが重要です。
あとは時間がない。

建築設備士の合格後記

合格してとても嬉しいが、あまりに時間を掛けすぎたという感想。

しかしながら、オフィスビルの管理をしている身としては相当役に立つ知識が身につきました。

ただ、お金がめちゃんこかかる。
建築設備士は受験費用が36300円。
講習会の費用が25000円。
登録費用が23100円。
計84400円也。

ちょっと高すぎやしませんかと思ってしまいます。

せっかくお金と時間を掛けて取得したので、何かしらの独占業務が出来てもっとメジャーな資格になることを祈ります。

以上、『建築設備士に独学で合格するまで』でした。