こんばんは。イチカワです。
太陽光発電をオールDIYで売電までもっていくために、今回はパワーコンディショナーをDIYで設置しました。
中古のパワーコンディショナーを使用したため、太陽光パネルが設置出来るまで動作確認が出来ないのが辛い所ですが、パネル設置後しっかり動作確認がとれました。
自分でやるには電気工事士資格が必須なので、取得しておきましょう。

パワーコンディショナーの選び方
パワーコンディショナーは太陽光パネルで発電した直流電流を交流へ変換するものです。
電力会社から受電する電圧よりも少し高い電圧で分電盤に電気を送り、家で優先的に発電した電気を使用したり、売電のために電線へ電気を送る事が出来ます。
容量は4KWから5.5KW程度が流通していますが、太陽光パネルの枚数から発電量を計算します。
損失もあるので、容量の1.2倍程度までのパネルは接続可となっている事が多いので、仕様書を確認してみましょう。
購入したときの同封書類は大事に保管しましょう。
パワーコンディショナーの設置場所は?
案外一番悩ましいのがパワーコンディショナーの設置場所。
重量が15キロもあるので、石膏ボードに固定なんて出来やしません。
そんな固定方法では地震で一発でやられてしまいます。
キッチリと下地がある場所でないといけないわけですが、我が家のように中古住宅の場合、下地を探すのも作るのも結構大変。
さらに配線も出来る場所でないといけないわけです。
長期間悩んでいましたが、ようやく閃きました。
洗面所のお風呂に面した壁です。
お風呂は天井に点検口が設けてあることが多く、点検口内の作業性も抜群。
我が家の場合は、洗面所の壁の裏が点検口内から丸見えです。

パワーコンディショナーのベースの設置
パワーコンディショナーは重量があるので、まずはベースを壁に固定します。
風呂の点検口から設置場所を考えます。
ちょうど最強の構造用の柱もありまして最高です。
この位置に洗面所側から狙って固定します。
正面からみて右下のスペースには配線スペースが来るので、そこに柱が当たらないかも要注意。
長めのビスでしっかり固定して、ベースで懸垂しても問題無いくらいの強度を保ちます。
強度に問題なければパワーコンディショナーをベースにセットしてネジで固定します。
構造体に固定したので超頑丈になりました。
配線穴を開口
配線用に穴を開けます。
ドリルで開口しましたがホルソーの方が粉の飛び散りが少ないかもしれません。
パワコンは精密機器なので、一旦外して穴開けしましょう。

接続箱との接続
太陽光パネルの電力を集約する接続箱と、パワーコンディショナーを接続します。
ケーブルの選定
215Wの太陽光パネル18枚を購入していて、一枚辺りの最大出力電流が7.91Aなので、
5枚の直列接続×2=7.91A
4枚の直列接続×2=7.91A
の4つを接続箱で並列で接続すると
7.91×4=31.64A
となるので、許容電流が37Aになる8sqの太さの3芯のVVR線で接続することにしました。
接続箱とパワコンの間は、単相二線で接続しますが、追加でアース線も必要なため、今回は3芯ケーブルの一本をアース線として使用しました。
単相二線+アース線でもなんら問題ありません。
アース線は別途用意する場合、3.5sq以上の太さで用意すると良いと思います。内線規定を確認して、容量に合わせて太さを決定しましょう。
ケーブルの配線
パワーコンディショナーは洗面所に設置しましたが、接続箱は屋根裏部屋に設置し、ケーブルは天井裏に出るように設置したので、接続箱とパワーコンディショナー間の配線を考えなければなりません。

屋根裏部屋の接続箱。裏は天井裏。
1階と2階の間のスペースは体が入らないので、分電盤をイジる用の点検口から手が届く範囲にケーブルを降ろす必要があります。
とりあえずやってみよう精神で、天井裏からケーブルを降ろしてみました。
2階の和室の押入れの上から天井裏に侵入しました。
他の電気配線が下に向かってる場所を狙ってズボリ!
下まで届いたら、一階の点検口から確認や!
発見!
点検口の真上に届いてました。
センスの塊やなあ。なんて思いながらケーブルを引っ張り出そうと思ってもウントモスントモそこから出て来ない。
天井裏と一階を10回以上往復して隙間から引っ張り出したんです。
そこからパワーコンディショナーは近いので手を伸ばすだけ。
ケーブルの接続
圧着ペンチで端末処理をします。
この圧着ペンチは激安ですが使用に全く問題ないので重宝してます。

アース線は今回赤線を代用しているので、絶縁キャップでアース線の目印としています。
被覆の色であればそれを利用する。これらの色がない場合は、全長にわたって(こちらが望ましい)、あるいは、端末などの要所にこれらの色でマーキングする。
分電盤とパワーコンディショナーの接続
分電盤とパワーコンディショナーは単相3線で接続されます。
分電盤に太陽光用のブレーカーが付いてなければ、分電盤ごと交換するか、太陽光発電用の3P3E型か3P2E型の連携用ブレーカーの設置が必要になります。
僕は分電盤が古かったのでDIYで更新しました。

ケーブルの選定
分電盤に付いている太陽光用のブレーカーは30Aなので、許容電流が37Aである8sqのVVR線を選定しました。
200Vで送電されるので、ケーブルの太さは太陽光パネルのKWを200で割った電流の値を基準に考えれば、
7kwを越えるパネルの容量でも8sqのケーブルで大丈夫です。
その場合はブレーカーの交換は必要が出たりしますね。
分電盤へのケーブル接続
まずはブレーカーは落としてから作業しましょう!
分電盤の太陽光用のブレーカーはパネルから分電盤へ電気を送るものですが、太陽光パネルが付いてなくても触れば感電します。
圧着端子と絶縁キャップで端末処理し、ブレーカーに接続するべき色が明示してあるのでその通りに接続しましょう。
分電盤の上段と下段で赤線黒線が反対になります。
パワーコンディショナーへのケーブル接続
風呂の点検口から配線して繋ぎます。
パワーコンディショナーと分電盤の直線距離は1.7mだったので、3mのケーブルを購入して配線。
DIYの利点は、余分な在庫を持たずに必要なだけ買えるところですね。カインズプロ様ありがとうございます。
届きませんでした。
あと30センチでええんじゃあ!
DIYは余分な在庫がないから材料が足りないときは毎度買いに行く必要があるのが辛い。カインズプロが徒歩圏内でほんとうに良かった。
4mを買い直して配線しました。
分電盤側と同様に端末処理をして接続します。
O=白線
U=赤線
に接続します。
ネジでの固定が甘いと、アークが散って火災の原因になることもあり得るので、しっかり固定しましょう。
パワーコンディショナーと分電盤間のアース接続
分電盤内に設置したアース端子と、パワーコンディショナーをアース線で繋ぎます。
とアースが繋がるわけです。
ちなみにアースもDIYで庭に打ち込みました。
DIYで接地棒(アース棒)の埋設。分電盤に取り込む為のアース線を設置しました。
アース線の太さ
アース線の太さは流れると想定される電流で計算されます。
ブレーカーの容量で考えましょう。
で計算できます。
単位はm㎡。SQ(スケア)と呼ばれる事が多いです。
我が家の分電盤の、太陽光用ブレーカーは30Aなので、1.56SQ以上の電線が必要。
僕は過剰かもしれませんが、3.5SQのアース線を使いました。
2.0SQで十分かと思いますが。
圧着端子の選定
分電盤側のアース端子のネジは結構太いので、圧着端子のスタッド径(ネジの穴の大きさ)の選定に注意しましょう。
DIYはプロと違い、足りない部品はホームセンターに都度買いにいかにゃあならないので、小さな部品のサイズ間違いでホームセンターに行くのは結構辛い。
カインズ大好き。
絶縁キャップも必要です。
アース線の接続
天井裏内で通線し、分電盤、パワーコンディショナーへ配線します。
圧着ペンチで端末処理をしてネジでしっかり固定します。
パワコンのアース端子は、接続箱からのアース線と分電盤からのアース線が二本接続されます。
一番右の端子です。
以上で作業終了です。
カバーを閉じましょう。
停電時の自家発電用のコンセントを作りたい場合は、差し込みが同じ場所にあるので、先に配線を接続しておくと良いと思います。
こちらで停電時の自立運転用のコンセントの作り方を解説しています。

パワーコンディショナー設置のまとめ
適切な設置場所を探すところから、適切なケーブルの選定、屋根裏からの配線、接続と、やることは結構盛りだくさんでした。
太陽光パネルを接続後、無事パワーコンディショナーの動作確認が取れました。
定価30万円が5000円で購入出来たので嬉しいです。
以上、『太陽光用のパワーコンディショナーをDIYで設置するには?交換の参考にも。』でした。
