家を買うときに絶対考えなければならないものといえば、住宅ローン減税。
住宅ローン減税が適用されるかどうかで家計は一変するほどの威力があります。
新築の家を買う場合は問題なく住宅ローン減税は適用されますが、中古住宅で減税を受けるには色々な条件があります。
基本的には築20年以内の中古住宅であれば問題ありませんが、それ以上の築年数になると、家が健全な状態ですよと証明する必要が出てきます。
今回は、ぼくが住宅ローン減税を適用させるために加入が必要となった『既存住宅瑕疵保険』について具体的な経緯、加入の流れを書いていこうと思います。
住宅ローン減税適用の条件
家の購入時に住宅ローン減税を適用させるには、厳しくはありませんが条件があります。
絶対必要な条件
- 床面積が50平米以上であること。
- 所得が3000万円以下であること。
上記2つに当てはまった上で、購入物件が以下のいずれかに適合する必要があります。
- 新築であること。
- 築20年以内の中古住宅(耐火建築物は25年)。
- 築20年を越える物件のうち、地震に対する安全上必要な構造方法に関する技術的基準(耐震基準)に適合すること。
大事なのは3つ目!
築20年を超えた住宅であっても耐震上問題がないことが証明できれば住宅ローン減税は適用出来るわけです。
新築や築20年以内の中古物件を買うときよりも手続きは面倒ですが、頑張りましょう!
頑張れば年間20万以上のお金が天から降ってきます!
耐震上問題がないことを証明する方法
耐震上問題がないことを証明するには以下の2つの方法があります。
- 耐震基準適合証明書をもらう。
- 既存住宅瑕疵保険に加入する。
ただし、上の2つの方法は、所有権移転前に済ませなければ減税は適用されません!
つまり、売主の許可がないと実施できないわけです。
耐震基準適合証明書とは
耐震基準適合証明書の方は、売主の許可が取れない場合の救済処置があるが、それも所有権移転前に仮申請をする必要がある。
耐震診断は建築士等の資格者に診断してもらい、不適合なら耐震補強した上で再検査の必要があります。
既存住宅瑕疵保険とは
既存住宅瑕疵保険って結構マイナーで聞いたことがないかたも多いのではないでしょうか。
それもそのはず、平成22年から住宅ローン減税の適用条件に採用されてるいます。
少しややこしいですが、この保険は家の持主ではなく、検査業者が加入します。
検査業者がホームインスペクションをして、この家は大丈夫です。と判断したら検査業者が被保険者になります。
ホームインスペクションでは、構造耐力上主要な部分、雨水の浸入を防止する部分を診断。
金額は、検査費用と保険料込みで10万程度。
僕の家の場合は外壁に深いヒビがあり、自分でヒビを埋めて再検査をお願いしたので、12.5万円位掛かりました。
結構痛い出費ですが、この先10年間続く20万の減税を勝ち取る為に頑張りました!
既存住宅瑕疵保険への加入は時間との戦いだった!
既存住宅瑕疵保険なんて存在は全く知らなかったし、ちょっと調べてから不動産屋に聞いてみても不動産屋も知らなかったです。
結構序盤で問合せはしたけど、不動産屋も調べときますって返答なし。
家を買う時って契約書やらローンの申請やらのタイミングの関係で、結構バタバタします。
銀行の都合に合わせて不動産屋に合わせて。
で、バタバタ所有権移転の日が迫ってきた頃に、既存住宅瑕疵保険が所有権移転前に加入していれば住宅ローン減税が適用されるって分かったわけです。ギリギリです。
そこから検査業者に依頼して平面図を渡しにいって、売主に許可取って。
更に瑕疵保険の検査結果が不合格だったもんで、ダッシュで自分で外壁の穴をカインズホームで買った変成シリコンで埋めて再検査の日程調整。
ヒビが埋まったか確認するためだけに2万5千円の再検査費用が掛かるのが信じられなくて血の涙が流れてしまったのだけれども、再検査が無事通ったのが所有権移転の3日前。
なんとかお願いして、保険開始日を所有権移転日からにしてもらって所有権移転後に保険証書が届きました。
既存住宅瑕疵保険の適用で安くなるのは所得税だけじゃない!
ローン残高の1%が減税されるのが住宅ローン減税です。
2000万のローンがあれば、年間20万の減税になります。
「え、でもわい所得税20万も払ってまへんわ」なんて方も安心して下さい。
所得税から引ききれなかった分は次年度の住民税からひいてくれます。
最近は申請しなくても勝手に還付してもらえます。
さらに、既存住宅建物瑕疵保険に加入していると、住宅購入時、所有権移転の登記費用が10万程安くなります!
因みに僕のときは、作ってもらった保険証書の住所が間違っていて適用されなかった。
住所の修正で間に合わなくなった訳ですね。
まあギリギリで瑕疵保険の加入のお願いをして保険屋さんに助けてもらったんで何も言うまい。仏の心。
既存建物瑕疵保険加入の具体的な手続きの流れ
購入予定の家が築20年を超えている場合、既存建物瑕疵保険の検査をしてくれる業者へ連絡。
僕はJIO(株式会社日本住宅保証検査機構)の保険に加入したのですが、以下リンクで自宅近くの検査事業者を検索出来ます。
JIOではなく提携している検査事業者への連絡が必要なのでお間違いなく。
検査の申込み
検査事業者へ住宅の平面図、契約書などを持って行き、検査日を打合せ。費用の支払い。
検査に合格したら、必ず所有権の移動日から保険が開始するように手配する。
【注】書類の取得に関し、取得日前2年に検査又は調査が済んでいること等の要件があるので注意。(保険の場合は取得日前2年以内に保険の契約が結ばれていること)
国土交通省ホームページより引用。
所有権が移る前の検査が必要なわけです。
確定申告
保険証券が届くので、大事に保管して年末に確定申告にいきましょう。
購入した家に住民票が移っている状態でないと減税は適用されないので、年末ぎりぎりに購入した場合は次年度に確定申告した時点から減税が適用されるはずです。
次年度からは、サラリーマンの方であれば会社の年末調整で減税の申請を行うので、12月の給与と一緒にドカンと振り込みされます。
既存住宅瑕疵保険のまとめ
安い中古住宅を購入して住宅ローン減税が適用されると、結構な破壊力の節約が達成出来ます。
具体的には、約2000万家を買った我が家の場合、ボーナス時支払い無しで59000円の支払い。
固定資産税の支払いが年間80000円。住宅ローン減税が年間200000円の戻り。
月々で均等割りすると毎月49000円の支払いです。
東京都の端っこですが、4LDKにこの金額で住めるのは中々ではないでしょうか。
この金額を達成するにはやはり住宅ローン減税の恩恵が大きいです。
安くなった恩恵で買った家をリノベーションしてみるのもオススメです。
リフォームはまずは断熱強化から始めることをオススメします。
オシャレでも寒い家は辛いだけです。
以上、築20年超えの中古住宅でも既存住宅瑕疵保険に加入して住宅ローン減税は実際に適用できた体験談でした。
日程調整やら穴埋めに行ったり中々大変でしたが、ご参考になれば幸いです。
中古住宅を買って家計が苦しい場合は、僕のようにDIYリフォームをしてみるのもオススメです。
以上、『築20年超えの中古住宅でも既存住宅瑕疵保険に加入して住宅ローン減税は適用できた!』でした。
住宅ローンの選び方についてこちらでご紹介しています。合わせてご覧ください。