中古住宅を購入した場合、最新の新築の省エネ基準とは結構かけ離れていて悲しくなってしまうかもしれません。
しかしながら、省エネ基準に劣った中古住宅を超格安DIYでなんとかするのがDIY男子&女子の使命、いや、宿命なのではないでしょうか。
人件費0円の自らの肉体を駆使してマイホームをアップグレードしてしまいましょう!
中古住宅を高断熱住宅にリフォームするにはどこから断熱すべきか、DIYで出来る断熱リフォームをエネルギー管理士イチカワからご紹介していきます。
家のどこから熱は出入りするのか
効率よく家を断熱するには、まずは一体どこから熱が出入りしているのかを把握する必要があります。
以下の図を見ていただければ一目瞭然でしょう。
ほとんど窓が犯人なのが見てとれるかと思います。
そうです!断熱リフォームは窓を断熱してしまえば半分以上達成できたといっても過言ではないわけです。
断熱以前に、すきまが多い場合は冷たい空気がそのまま入ってくるので対策しましょう。

窓の断熱リフォーム
やはり最初にリフォームすべきは窓。
住宅で最も熱の出入りが多いのが窓と言われています。
ガラスは中々熱を伝達しやすい材質ですが、窓枠に使われているアルミの方が実は異常に熱を伝達します。
以下の素材ごとの熱伝導率(w/m•k)の比較をみれば一目瞭然。
数字が小さい程断熱性能が高いと言えます。
- 空気••• 0.024
- 木材••• 0.12
- ガラス•••1.00
- アルミ•••221
もはやアルミの数字なんてズッコケるレベル。
なんで窓の材料に選んだのでしょう。
断熱性能で遅れている日本の窓
窓の断熱性能を比較する際に使われる熱貫流率という数字は「どれだけ熱を通しやすいか」という数字ですが、居住性能に意識の高いヨーロッパ諸国ではおおよそ2.0W/m2・K以下という基準の窓が使用されています。
日本で最も流通している一枚ガラスのアルミサッシ性の窓は、なんと6.5W/m2・Kという低スコアを出しております。
(数字が大きい程熱を通しやすい)
ヨーロッパの方々が冬でも家の中ではセーターで美味しそうに淹れたてのコーヒーを飲んでいるイメージしかわかないのは全ては窓の違いだったわけです。
さあ窓を替えてみよう!
窓の断熱性能を高くするには、やはり圧倒的に熱を伝えにくい空気を挟んだ二重窓にするべし。
アルミサッシが家の外側と内側を繋げてしまっているのも大きな問題なので、窓枠は樹脂製に変えたいところです。
で、窓を交換しようと業者に見積りを取ってみると、恐ろしい値段の見積もりになります。
我が家の大きめの窓3つの交換の見積りは100万超えでした。
窓の断熱化は内窓がおすすめ
ということで、やはりお安く断熱するにはDIYしかないわけで、それには内窓の設置が一番です。
複層の内窓を設置すれば、既存の窓と合わせて3重窓にすることができます。
我が家ではお風呂を3重窓化へDIYしましたが、恐るべき効果が見られました。
以前は窓からの冷気をガンガンに感じてましたが、3重窓化以降は冷気を全く感じません。
お風呂を上がったあとも中々温度が下がらないようになったので、次に入る人もポカポカでいい。

リビングの窓も断熱化を進めるべく進行中です。

3重窓にしたリビングの窓は一切結露が無くなりました。
玄関ドアの断熱リフォーム
玄関の扉を触ってみて下さい。
断熱性能に乏しいアルミの扉の場合、冬場であればキンキンに冷たく、夏場であればチンチンに熱くて触ってられないかもしれません。
内側から触れて冷たかったり熱かったりするのは、外気の熱をそのまま屋内に取り入れているということです。
ちなみに玄関とリビングが隣り合った我が家での温度差は恐ろしいことに。
(1月の計測)
リビングを最強のガスファンヒーターで温めているので温度も湿度も快適です。
その隣は恐ろしい寒さ。10度以上の差があります。
もはや外と一緒。
お風呂に行くときにここを通るのでヒートショックで毎日死にかけているわけです。
玄関ドアの交換のDIYは中々レベルが高そうで、自分でやったなんて話は聞きませんが、施工説明書を読んだ限りではなんとかなりそうなのでそのうちやりたいDIYです。
無理そうならプロにお願いしてでもやっておきたいリフォームですね。
自分でやれば半額以下で出来ますが、ちょっと不安。

床下の断熱リフォーム
床の断熱は窓程ではないにせよ、効果の大きな断熱リフォームです。
なぜならば、人体が直接触れ続けるのは床だからです。
床から体温を奪われる訳ですね。
床下でモジモジ動く覚悟があるなら自分でDIYは簡単です。
築20年クラスの中古住宅であれば床の断熱材はグラスウールが使われていると思います。
グラスウールでは断熱性能に乏しく、最近の住宅は分厚いスタイロフォームが使用されているのが当たり前です。
我が家では未だ完遂しておりませんが、フクフォームを使うと、簡単に断熱材の入れ替えが出来ます。
熱伝導率はなんと『0.036』。
厚さ4センチの発泡スチロールです。
根太と呼ばれる、床下の骨組みにピッタリ合うようにサイズ展開されています。
我が家の場合は303mm間隔用の258mm幅のフクフォームがピッタリ。
写真は我が家の施工途中の様子。
左側はまだグラスウールですが、奥のグラスウールは落っこちています。
恐ろしいことです。
早く全部交換したい。
中古物件でフローリングの傷みが気になるようなら、無垢フローリングを重ね張りするのもオススメです。
木材は熱伝導率が低く断熱に効果があることと、無垢フローリングは肌触りが柔らかいので冷たさを感じづらくなります。

もっと簡単に床からの冷気を遮断したい場合は、断熱性能の高いカーペットを敷くというのも想像以上の効果があります。

天井裏の断熱リフォーム
夏場は特に、太陽で熱せられて屋根裏が猛烈に暑くなってしまいます。
その影響で、我が家も夏は2階に上がるだけで汗が吹き出る始末。
一応気持ち程度にグラスウールの断熱材は敷いてありますが、3センチ程度のペラッペラの断熱材。
あってもなくても変わらないんじゃなかろうか。
ちなみに、一条工務店のモデルルームを見学しに行ったときに『一条は23.5センチが基本です。』と言っていて顎が外れそうでした。
断熱材を追加するのは床下と違って簡単なので是非やりたいところです。
屋根裏の強制換気
断熱材と合わせてやってみたいのが、屋根裏の強制換気。
2階の天井に押出しファンを付けて暑い空気を外に出してしまうわけです。
こちらも我が家でやってみたいものの、時間が取れず。
三菱電機から専用のファンが販売されています。
外壁の外張り断熱リフォーム
古臭くなってしまった外壁のデザインすらも一気に変えながら断熱出来てしまう最強のリフォーム、外張り断熱リフォーム。
これってDIY可能なのかしら。
やりたい。
とはいえ、外壁のリフォームは
- 足場を組む
- 家をすっぽり囲む量の断熱材が必要
- 家一軒分の外壁が必要
というかなりハードルが高い内容になっています。
正直DIYでも相当高額な工事費になると思うので、これは業者に依頼して住宅ローン減税を適用させる方が安心かもしれません。
本音を言うと、外張り断熱のパイオニア的存在のアエラホームの外張り断熱リフォームを僕はやりたいんです。
さすがに大変だし。
外張り断熱を土日を使ってじっくり進める訳にもいかないし。
アエラホームの外張り断熱はキューワンボードという、ウレタンフォームを超える断熱材を使用して家を丸ごとスッポリ包んでくれます。
こんなん見るともうDIYの出る幕はないような気もしてしまう。

アエラホーム公式サイトより引用させて頂きました。
外張り断熱をお考えの方は以下のリンクからパンフレットを請求して想いを馳せるといいと思います。
素敵です。
資料請求は無料です。
(キューワンボード自体は、『俊足』で有名なアキレス社製品です)

断熱リフォームは補助金も出やすいです。
断熱リフォームのまとめ
一旦内窓のDIYをやってみると、効果の大きさに驚くはず。
業者価格との差にもアゴが外れる思いになるでしょう。
自分で出来るところはDIYでガンガンに断熱して、最後の締めで外張り断熱で外観までキレイにしてしまうのか。
ちょっと疲れた安い中古住宅を買ってしまって最初から外張り断熱リフォームを決めてしまうのか。
住む前にやっちゃうのが本当は一番楽ですね。
安い中古を買った分、外張り断熱に多少贅沢をするのは許容範囲だと思うので、オススメです。
アエラのリフォー夢はいつかやりたい。まさに夢。
快適な住環境はもっとも重要ですものね。
以上、『家の断熱リフォームで最も断熱効果があるのは?DIYで断熱してみよう!』でした。