内窓を自分で作るのはどうにも安っぽくなりそうで避けていましたが、精度高く簡単に内窓を作る方法を思いついてしまったので作成してみました。
ポリカーボネートを使った2重窓です。
既存の窓と合わせてトリプル窓になりました。
FIX窓部分に取付けたのですが、光を取り込みながら中々端正な佇まい。
この内窓は木工用ボンドだけで作っています。
(ノコギリは使う)
固定はビスもボンドも使わず、隙間テープを圧縮して、圧力だけで固定しているので、賃貸でも取付け可能です。
ということで、作り方をご紹介します。
材料と工具
枠の材料がこちら。
費用は枠部分で1200円程。
5mm✕10mmの工作材と、9mm✕15mmの工作材を準備します。
あとは木工用ボンド。
ノコギリはきっとどなたも持っていることでしょう!
取付けるときに、隙間テープがあると気密性が上がります。
工作材のカット
取付ける場所のサイズより縦横を6mm小さく作成します。
最終的に、周囲に隙間テープを貼り付けて押し込むので、隙間が必要なためです。
左右上下に3mm隙間を開けます。
(なんとなく3mmにしただけ)
•9✕15mm材
取付け枠横の長さ-6mmの長さ✕6本
取付け枠縦の長さ-6mm-30mmの長さ✕6本
•5✕9mm材
取付け枠横の長さ-6mm-18mmの長さ✕4本
取付け枠縦の長さ-6mmの長さ✕4本
にカット。
4mmのポリカを挟むので、自分は余裕をみて5mmの工作材を使いましたが、4mmの工作材のほうがピッタリハマるかと思います。
内窓枠材の組み立て
木工用ボンドで作っていきます。
9✕15mmの工作材で5✕9mm材をサンドイッチしていきます。
挟まれる5✕9mm材が、引っ込むものと出っ張るものを2個づつ作るわけです。
組み合わせると
もう枠の完成です。
組み接ぎのように挿し込む事ができるように製作することで、頑丈で精度が高く作れます。
ポリカーボネートを入れる
中空ポリカーボネートは一枚二千円程度です。
必要なサイズを2枚カットして枠に挿入します。
蓋をします。
完成です。
とてもキレイに出来上がりました。
内窓の取付け
今回はビスなどは使わず固定します。
10mm厚のスポンジ系の隙間テープをぐるっと貼り付けます。
これを押し込むのみ。
3mmの隙間に10mmの発泡ウレタンの隙間テープを圧縮して押し込むので、押し込むとビクともしません。
気密性も完璧です。
完成です。
内窓の断熱効果
サーモグラフィーカメラで撮影すると、なんと壁より暖かくなるという結果に!
というか、我が家の外壁の断熱性能が低すぎるのも問題な気が。
熱貫流率の計算
既存窓の熱貫流率が6.0(W•K/㎡)
中空ポリカーボネートの熱貫流率が4.0(W•K/㎡)
既存窓とポリカーボネート間の空気層の熱抵抗値が0.18(㎡K/W)
ポリカーボネート間の空気層の熱抵抗値が0.09(㎡K/W)
という条件で計算すると、熱貫流率は1.07(W•K/㎡)という結果になりました。
高性能な樹脂トリプルガラスと比較しても遜色ない数値です。
既存の窓は6.0(W•K/㎡)だったので、大いなる改善です。
完成後記
今回作成してみた内窓は、非常に簡単に精度高く安く作れるので、非常に満足しています。
固定もビスなしで気密性も高いので、賃貸住宅でも取付けられます。
窓などの開口部は最も熱の出入りが激しいので、費用をかけずに断熱したい場合には二重中空ポリカの内窓のDIYは非常にオススメです。
引違いの木製内窓も作ってみました。
最近は既製品の内窓を取付けで多くの補助金がもらえるので、DIYと出費が大差ないかもしれません。
お風呂はDIYでは厳しいので、既製品の複層内窓の効果をご参考下さい。
窓はもっとも熱の出入りが激しい部分ですが、他の部分も頑張ってみるとお家が少しづつ暖かくなっていきます。
まずはスキマを埋めるところから。
以上、『二重ポリカの内窓を木工用ボンドだけで作るDIY』でした。